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第21回 [タイ事情]元祖タイスキの人気店「コカレストラン」

バンコク出張者が口々に賛辞を贈るタイの一番の楽しみは、食の選択の豊富さと旨さでしょう。今回ご紹介するのは、「タイスキ」で有名なコカレストラン。

バンコク中心部のシーロム通りというビジネス街に程近く、交通の便の良いこの店は、毎日多くの日本人観光客や駐在員で大繁盛しています。2階、3階には大小の個室があり、接待にも活用可能。タイを訪れたことがなくても、「タイスキ」という料理名を耳にしたことのある方は多いのでは。熱々の鍋に、シーフードや肉・魚団子、きのこや野菜を放り込み、独特の辛いタレにつけて食するいわば“タイ風しゃぶしゃぶ"とも言える「タイスキ」は、この店が発祥です。バンコクはその成り立ちの歴史から、華南からの移民を多く受け入れ、特に潮州系の100万人以上がタイ人と同化しています。コカレストランの創業者、シーチャイ、パッタマー夫妻も華南からの移民でした。彼らは、バンコクで出会い結婚し、1957年に、20席の小さな広東料理店を創業。

1年後には現在の本店の場所に150席の最初のコカレストランを開店します。

“コカ"は、北京語でおいしいという意味の“可口(クーコー)"から取ったとか。

タイ料理の歴史に名を残すことになった「スキ」は、当初は北京語の“火鍋"から「フォグォ」という名前で出していました。熱い国で鍋は売れないだろうと、周りから反対されたそうですが、これまで大皿だった料理を、小皿に変えて、好きな具在を食べたいだけ注文できるようにしたのと、独特のタレがヒットして大繁盛。その後、もっと多くの人に知ってもらおうと、当時世界的にヒットしていた坂本九の「スキヤキ(上を向いて歩こう)」からヒントを得て「フォグォ」を「スキ」に変更し、新しいタイ料理のジャンルとして「タイスキ」を確立しました。

シーチャイ氏の息子の代になってからは、シンガポールを手始めに日本へも「コカレストラン」を進出させ、高級タイ料理店「マンゴーツリー」など「タイスキ」以外のジャンルも展開し国際的な企業に発展しています。

■文責:バンコクセンター/尾崎

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